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本日は海外の大学院への出願での経験をもとに、GPAに関するコツを解説します!

過去に遡って変えようのない学部時代の低GPAに悩まされ、出願資格が無いのではと心配されている方の参考になればと思います!

仮にGPAが低い方でも、大学院によっては柔軟に対応してくれるかもしれません!

また、計算方法によってはGPAが上がるかもしれません!

しかも、志望動機などのその他書類でカバーできるかもしれません!

自身のアメリカの修士課程と博士課程の出願経験をもとに、これらの留意点を解説します。

※あくまでもアメリカの大学院の話になります。多くの海外大学院がアメリカの大学院のような入試制度を導入していますので、参考になればと思い、当記事を書きました。海外の大学院全般に当てはまるという意味合いで書いたわけでは無いので、予めご了承ください。

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1. GPA要件は多種多様

大学生

さて、大学院によってGPAに関する出願要件は様々ありますね。

なので、まずはリサーチから開始することからスタートしましょう。

調べる中で色々な要件の表記が見つかってくると思いますが、「足りない…」と諦めずに海外の大学院に連絡もしてみましょう。

詳しくは、以下の通り解説します!

 最低GPAなし?推奨レベル?足切り?

まずは、アメリカの大学院を海外の大学院の代表例としてお話します。

出願要件として課しているGPA要件は、主に以下の3パターンです。

このように、様々なパターンがあり、各プログラムのウェブサイトに行って調べる必要があります。

上記2について補足ですが、以下のような文言や表現に留意しましょう。

「strongly recommend」
「applicants typically have a 3.5 GPA or higher」

このように、完全な足切りにはならないように表記をしていることが多いです。

 GPA要件の実例

それでは、実例をベースにみてましょう!

例えば、 U.S. Newsの教育大学院プログラムのランキングを見てみましょう。(※以前にランキングを批判的に書きましたが、こういった下調べの際には、ランキングが便利ですね。)

あくまでも参考までにですが、上位5校を調べました。

早速ですが、2021年9月時点での結果は、以下の通りです。

  • ハーバード大学

    公言なし

  • ペンシルベニア大学

    公言なし

  • UCLA

    3.00 (4.00段階のうち)の要件あり

  • ウィスコンシン大学・マディソン校

    3.00 (4.00段階のうち)の要件あり。
    ※しかし、留学生は"Applicants from an international institution must demonstrate strong academic achievement comparable to a 3.00 for an undergraduate or master’s degree."とあるように、「絶対3.00ないとダメ」とは書いていません。

  • ヴァンダービルト大学

    プログラムによってサイトが別々にあるが、Child Studiesの場合は、3.0は"expected"と表記。足切りではないということを示唆。

上記5校のうち、UCLAだけはGPA 3.00を”require”と書いているので、「足切り」と解釈してもいいでしょう。

ただし、諦めるのはまだ早いです!

 とりあえず問い合わせをしてみること

もちろん、一般的に、修士レベルであれば3.00以上はあったほうがいいとされていますが、それが2.98だとしたらどうでしょう。

問い合わせをせずに諦めるのは、もったいないです!

もしかすると、「3.00同様」とみなしてくれるかもしれません。

更に、問い合わせをして門前払いを受けても、諦めないください!

次に実例で紹介しますが、計算方法によっては大きくGPAが上がることもあります。

2. GPAの計算方法も多種多様

ハーバード大学

さて、ここからはGPAの計算方法についてお話をします。

結論から先言うと…

GPAの算出方法によってはアップするかもしれない

ということです!

それでは、それぞれ解説していきます。

 日本の大学のGPA制度

まず、前提として、各国や各大学の成績評価の基準や段階が異なり、日本も例外ではありません。

日本の大学の国際化が進む中でアメリカ型のGPA制度を導入する大学も増えてきましたが、全大学がそうであるわけではないです。

個人的には日本のGPA制度が間違っているとは思いませんし、相対的な評価をするのではなく「各国違うだけ」と認識しています。

なので、出願先の国や大学院のやり方に合わせないといけないのは、仕方ないことです。


ただし、成績評価の基準や段階が異なるがために、日本の大学のGPAが低く算出されてしまうことがあります

しかし、海外の大学院はその可能性をしっかり認識しています。

なので、大学によっては、指定の機関で再度GPAを算出するように言ってくることもあります。

もし言われなくても、以下の実例でお見せする通り、GPAアップになるかもしれないので、調べてみる価値はあります!

 GPAが0.5ポイント以上アップ?

実際に、私の学部で通った大学のGPA制度は、出願先の制度とは異なるものだったので、改めて算出が必要となりました。

結論からいうと…

累積GPAは3.20から3.74

になりました。

成績段階が異なる制度だったので、各成績がDがC、CがB、そしてBがAへ一段階アップしました。

ここまで違うと思っていなかったので、驚きました。

なお、換算後のGPAを提出するように求めきていない大学院もありましたが、これは出さないと勿体ないと思い、出願先全ての大学院に換算後のGPAも「参考資料」として提出しました。

 どこのサービスを使ったか

某大学院の指定で、World Education Services (WES) というサービスを利用しました。

おそらくアメリカの大学院で一番使われている団体だと思います。

World Education Services

ちなみに、私はWorld Education Servicesのサービスしか知らないですが、International Education Research Foundationも指定されているのを見たこともあります。

3. GPAの補足を考える

エッセー書く

さて、ここまで下調べをして、応募資格があるとわかったとしましょう!

そしたら、志望動機やその他の出願書類でいかにGPAを「補足」するかが重要になってきます。

GPAが高い場合はアピールポイントにできることは言うまでもないですが、低い時はどうでしょう?

大原則として、マイナスな部分は簡単に触れて自覚していることを伝え、その中でポジティブな部分を書くことです!

海外の大学院の入試は「総合評価」であることが多いので、「正解」はないですが、参考までに私の戦略をお見せいたします!

 直接的な補足

先述したとおり、学部時代の国内の大学の制度で算出したGPAは3.20です。

「悪くない」ですが、換算後3.74であったとしても、補足は必要と感じていました。

主な理由としては、CやDが1・2年次に散見されたからです。

そこで、客観的に判断できる成績表に基づいて、

1・2年は低かったが、3・4年は学業の重要さを知って成績を上げた

とポジティブに表現をしました。

実際に、1・2年次から3・4年にかけて成績は伸ばしましたので、嘘ではないです。


また、博士号出願の際にも、ハーバード大学教育大学院でのGPAの補足が必要と感じていました。

単純に、専門科目でBがあったからです。

学部同様、修士課程の前半と後半で見比べると、後半の方がGPAがかなりよかったです。

したがって…

修士課程の前半は留学生活の適応に苦労したが、後半は頑張って成績を上げた

と書きました。(これも嘘ではなく、本当の話ではあります。)

 間接的な補足

大前提として、間接的に書くことによって、どれだけ相手が読み取れるかはわからないです。

しかし、学部時代の低GPAを間接的に弁解(?)するポイントとして、以下をアピールしました。

卒業に必要な単位数を大幅に上回る単位を修得した
→ 量を重視して質が落ちたことを示唆する一方で、たくさんの授業を履修した姿勢や好奇心をアピール!

課外活動やバイトも頑張った
→ 学業だけに専念したわけではないので、結果としてGPAを妥協してしまったことを示唆する一方で、アクティブさをアピール!

冒頭でもお伝えした通り、上記の意図は出願先に伝わっておらず、あくまでも自己満足の可能性もあります。

しかし、ネガティブなポイントを認め、ポジティブなアピールをする大原則は重要ですので、参考になればと思います!

 (参考)Magooshで出願書類のコツを学ぶ

GREの対策に関する別記事で紹介しているMagooshというサービスがありますが、2023年9月からGRE対策と同時に出願書類のサポートサービスがセット購入可能となりました。

具体的には、以下のようなサービスが含まれています。

●出願書類に関するビデオ(ライティングワークショップや解説ビデオ)
●実際に合格した志望動機エッセー(Statement of Purpose)の例や解説
●履歴書(CV)や推薦状のリクエストのためのテンプレート

 テストスコアでも補足

まず、誤解を招いてはいけないので、個人の学業の成果やポテンシャルを測る上で、GPAは正しいメトリックかどうかは賛否両論はあります。

また、出願に求められるTOEFLやGREにも同じことが言えます。

ただし、これらの数値が高いに越したことはないという事実は変わりません。

そのため、今から変えることのできないGPAをカバーするためには、少しでも学力アピールになるテスト対策も必要です。

GRE対策

私はMagooshというサービスを活用し、335点まで得点アップに成功しました!

その他、どのようにGRE対策をしたかは、詳しくは他の記事で紹介しておりますので、是非チェックしてみてください!

TOEFL対策

先述したMagooshは、GREだけではありません!

TOEFL対策コースも設けていますので、チェックしてみましょう。

なお、Notionというツールを活用した学習方法を含む、TOEFL対策の記事も別途公開していますので、是非チェックしてください。

最後に

いかがでしたか?本日は自身の経験をもとに、海外の大学院に出願する際に皆さんが気になるGPAの留意点についてお話しました。

GPAが足りていなくても諦めずに、各校の要件を調べて連絡を取ってみたり、第三者機関によって算出したり、その他の出願書類を強化するなど方法は多々あります!

GPAに限らず、留学関連のコツについては今後順次記事をアップしていく予定ですので、そちら乞うご期待ください!

今後も更にコンテンツを追加して充実させていきたいと思いますが、記事の内容のリクエストがあれば、是非コメントやお問い合わせください。


ちょっとした工夫でも成長につながるということを信念に、みなさんの1日1%の成長(=当ブログでいう”成功”)をサポートしていきたいと思います。

そのためにも、ハーバード教育大学院で留学経験や、英語講師やコーチングの経験をもとに、学習にまつわる生産性や効率性、また具体的なツールなどをテーマに定期的に情報配信していきます。

Happy Learning!